第13回「潜入!武田の陣」
今回は兼続(妻夫木聡)のもうひとつの面を描いた。
それは現実主義。
領土を譲渡する代わりに武田と盟約を結ぶか、上杉武士としての誇りに生きるか?
武田に頭を下げ盟約を結ぶことは誇りを捨てること。
難しい選択だ。
我々の現実でもこの様なことはありますよね。
嫌な取引先に頭を下げて仕事をもらうか。頭を下げずにプライドというお金にならないものを取るか。
そして景勝(北村一輝)の決断はプライドを捨て現実的に生きること。
その決断のベースには『越後の地を守る』という思いがある。『生き残る』という思いがある。
そうですね、僕はこの考え方は好きですね。
理想に生きても死んでしまったら仕方がない。
地を這ってでも生きる。そういう生き方は好きです。
もっとも景勝陣営にはこれに異を唱える者もいる様です。
主に中高年のお年寄りたち。
仕方がないのですが彼らは頭が固くなっているんですね。現実に柔軟に対応が出来ない。
老い先短く自分の人生が見えているからかっこよく死ぬことを願うという面もある。
しかし景勝ら若者たちは……。
未来があるから簡単には命を捨てられない。
プライドを含めて持っているものが少ないから、命以外のものは簡単に捨てられる。
失ってもがんばれば取り戻せる可能性が若者にはある。
これがいつの世にもある若者と年寄りの対立。
だから若者しか世の中を変える力はないのです。
若者よ、立ち上がれ!
話がそれてしまいましたが、兼続の若い提案に柔軟に対応した武田の高坂弾正(大出俊)はさすがですね。
柔らかい。
前回の描写では若い勝頼の方が誇りをもって死ぬことを考えていた。
物語の構造としては初音(長澤まさみ)の言葉がキイワードになっていましたね。
「体面を考えて誇りを取るか、なりふりかまわず実を取るか」
この言葉が兼続の行動含めて今回の物語の対立図式になっていました。
それにしても初音……今回はドレス。
男性視聴者としては<着せ替え人形>の長澤まさみさんが見られていいのですが。
それとお船(常盤貴子)。
夜、屋敷の高い所から兼続と会話。
これは「ロミオとジュリエット」?
※追記
そう言えば一昨年の「風林火山」でも勘助が最終回で言ってしましたね。
なぜ戦うのかと聞かれて「愛する人を守るため。生き残るため」と。
『守るため、生き残るため』は大河ドラマの主人公の基本的な考え方の様です。